夢が叶った日
「WE LOVE YOU ARSENAL WE DO」
聞き慣れたチャントが響き渡る、見慣れたスタジアム。
声が枯れるまで叫んだ最高の90分。
GOONERで良かった。ありがとうアーセナル。
こんにちは大学生バーテンダーです。
今日は私の夢が叶った日について気ままに語ろうと思います。
皆さんの三大欲求は何ですか。
「性欲」「食欲」「睡眠欲」となるのが普通でしょう。
ただし僕の場合は
「アーセナル」「食欲」「睡眠欲」となります。
おいおい、あんたはさっきから「GOONER」とか「アーセナル」とか一体何のことを言っているんだと思うでしょう。
説明します。
僕はサッカーが大好きです。死ぬほど大好きです。朝から晩までサッカーのことを考えています。その中でも「アーセナル」というチームの熱狂的ファンです。
かつてはイングランド最強の名を誇りイングランドプレミアリーグの歴史でただこのチームだけが無敗優勝を成し遂げています。2003-2004。
このチームが記録した公式戦49試合無敗はイングランドでは未だに破られてはいません。
現在のホームスタジアムはロンドンのエミレーツ・スタジアム(収容人数60,260人)。プレミアリーグに所属し、同リーグにおいて3回の優勝記録を持つ(フットボールリーグ時代を含めると13回)。2003-2004シーズンには無敗優勝を達成したイングランド屈指の強豪である。1886年に軍需工場の労働者のクラブとして創設されたため、チームのエンブレムは大砲のマークを持つ。「ガナーズ(Gunners)」の愛称で知られ、サポーターは「グーナー(Gooner)」と呼ばれる。
クラブのモットーは「勝利は調和の中から生まれる(ラテン語: Victoria Concordia Crescit)」。1949年から使用されたクレストに初めて登場する。現行のクレストは2002年から使用されており、大砲の上にサンセリフ体でチーム名が書かれている。 Wikipediより
このチームは1886年に創設された以来イングランドサッカーを牽引してきました。
上記の通りアーセナルファンのことをGOONERと言います。
僕がこのチームの虜になったのは2014年からです。しかし最初からこのチームが好きだったわけではありません。
これは僕が10歳の頃。テレビの向こう側には国を背負った男たちがサッカーをしていた。響き渡る応援、テレビ越しにでも伝わる熱気。
本田圭佑がデンマーク相手に無回転フリーキックを決めたのは記憶にあるだろう。
このWカップを通して決まったフリーキックの数は5本。そのうち2本は日本が決めたものだ。(本田圭佑と遠藤保仁)どちらもデンマーク戦。
この試合で日本は決勝トーナメントへ進出し国内を歓喜の渦にとりまいた。
しかしそんな中、とあるドイツ代表選手に目を奪われた。
メストエジル
鮮やかなボールさばき、常人なら見えてはいないだろう視野の広さ。
左足から放たれるそのキックは僕を彼のファンにするのにそう時間はかからなかった。
6月23日のガーナ戦では決勝ゴールとなるミドルシュートを決め、ドイツのグループリーグ首位通過に貢献。大会選定のマンオブザマッチに選ばれた。
決勝トーナメント1回戦のイングランド戦ではトーマス・ミュラーの2点目をアシストし、ベスト8進出に貢献。準々決勝のアルゼンチン戦ではミロスラフ・クローゼの2点目をアシストしベスト4進出に貢献、同大会最多アシストを記録した。その活躍により、FIFAバロンドールの候補者10人にノミネートされた他、ドイツ国内ではバンビを受賞した。
このように彼は主要な国際大会においてドイツの躍進に貢献し、数々の個人賞を取ってきた。
Wカップの活躍により彼の市場価値は高まり、同年の8月に銀河系軍団とも呼ばれる「レアルマドリード」へ移籍する。
この時は特にクラブチームに対しての好意は無く、ただ単純に彼のファンだった。
彼が出場する試合は圧巻だった。
クリスティアーノ・ロナウドの望むところにボールを送り、恐ろしいほどのアシスト数を記録していった。2011年彼は53試合に出場し10ゴール。そして欧州最多となる26アシストを記録した。
メディアは彼をこう評価した。
いやいやかっこよすぎかよ。
2012年は不調だったもののそれでも35試合17アシストを記録した。この年のスペインリーグでは最多だ。
そして運命の日。
この日から僕の人生は変わった。
「2013年9月2日 アーセナルFCへ移籍」
移籍金はクラブ最高額とも言われた。
この移籍に関してクリスティアーノ・ロナウドは首脳陣に彼の売却に対して苦言を呈している。それほど素晴らしい選手だったのだ。
「アーセナル」????
サッカーをしている人なら知らない人はいないであろうこのチーム。
確かに僕自身聞いたことはあった。があくまで聞いたことがあるだけだった。
僕はひたすらこのチームについて調べた。
過去の成績、見所、選手。
言葉が出なかった。
サッカー史上最も強く美しいクラブ
洗練さと破壊力を兼ね備えたサッカーでプレミアリーグを無敗で制覇。選手個々を見てもベテラン、中堅、若手のそれぞれが持ち味を発揮し、あらゆる点で魅力に溢れていた。
僕はすぐにこのチームの魅力に取り込まれた。
ノリッジ戦で見せたゴール前のパス、しなやかで美しかった。
そんなチームに僕が大ファンの選手がやってくる。
言うまでもない2013年から今に至るまでアーセナルは僕の生き意外になったのだ。
2年連続でUEFAチームオブザイヤーに選ばれ、チーム最優秀選手にも選ばれた。
彼のおかげで、アーセナルのおかげでどんなに苦しいときも乗り越えてきた。
そして僕は大学生となった。
「絶対試合を見に行く」
こう決めていた僕はとにかくバイトをした。無駄な飲み会にはいかず、ファッションにお金をかけず、とにかく旅行代金をためた。
そうしてやってきた大学二年の夏休み、僕はイングランドへ飛んだ。
三週間の滞在予定。ついでにパリにも行きたかったので結構長めのプランで挑んだ。
僕のとったチケットはホーム開幕戦。ピッチから約15メートルの距離。
お金は結構かかったが、全然気にしなかった。
ネットでチケット購入したので、電子チケットで送られてくる仕組みだ。さすがイギリス発展してんなとか感心しつつチケットの到着を今か今かと待ち続けた。
えええええええええええええ
なにこれかっこいいいいいい
試合すら見ていないのにもうテンションが爆上げ。
もう十分だ。どんな高級なグッズよりこの観戦チケットの価値は高いのだ。
そして試合当日。
8月17日。アーセナル対バーンリー
とてもいい天気の日だった。
この日は12時から試合が始まる。
しかし僕は6時に起きた。そしてバスに乗り8時にはスタジアムへ向かった。
最寄りの駅で降りで、道を進んでいく。
両側にある建物の間からスタジアムが顔を出した。
待ちに待った光景。自分の目の水晶体がギュッとオートフォーカスした。
ガラス張りのそのスタジアムは太陽の光を浴びて輝いていた。
皆さんもこんな経験はないだろうか。
テレビの中の芸能人を実際に見た時、「あ、本当に生きてるんだ」と。
まさにそんな感覚だった。
涙が自然と零れ落ちて目の前がくすんだ。それくらい僕にとって嬉しかった。
日本ではめったに見ることが出来ない超満員のスタジアム。
6万もの観衆が声を出し、選手を鼓舞する。
この国にとってサッカーは宗教だ。一人一人が何かしらのチームのファンであり、同じファン同士は家族同然みたいなもんだろう。
画面でしか見たことのない選手がまじかでプレーしている。
体を当てた時の音。息遣い。ボールを蹴った時の鈍い音。
全てが新鮮だった。
この記事には書くことが出来ないほどの感動がそこにはある。
点が入るたびに大歓声。僕も全く知らないおじさんと何回ハグしたことか。
90分という時間はこんなにも短く、こんなにも幸せだったのかと心からおもいました。
試合は勝利。最高だった。最高としか言えなかった。
しかし悲しいことに僕の大好きなエジルは出場しなかった。
でもそれでもいい、またこの場所に来たらいいのだから。
僕の人生の夢
好きなチームの試合を現地で見る。
行動さえすればどんな夢も叶う。
好きな事に熱心に打ち込み、好きなことにお金をかけない。
そうすれば人生は豊かになる。
また来年会おう
そう心に決めてぼくはスタジアムを後にした。
NOT AM I A SUPPORTER I ALSO PLAY FOR THE ARSENAL
2018年ロシアWカップでドイツ代表はグループリーグを最下位で終えました。
国民は不甲斐ない成績を残した代表チームに失望し、トルコ系移民のエジルに対して
「勝てば国民、負ければ移民」と人種差別を行いました。
このことにより彼は代表を引退、11年間の代表生活に自ら終止符を打ちました。
スポーツにおいて人種差別なんてあってはならない。
理解し合える日が来る日を僕は待っています。
今日のカクテル
「ゴールデン・ドリーム」
カクテル言葉は「永遠の夢」