僕がこの業界にはいったワケ
「そういや、お前なんのバイトしてんの?」
僕はどこにでもいる普通の大学生だ、アルバイトを転々としてサークルにも入らず恋愛もせず生きてきた。とりわけ何にも自身が無いのだ。
しかしこの質問には胸を張って言えるだろう。
「バーテンダーしてるよ」
この瞬間大抵の人は顔を歪める、まあ分からなくもない。第一僕が住んでいるところは全国的にみてもトップ5には入る都会だ。アルバイトしている地区もたくさんの飲食店が並んでいる。大学生はお洒落なイタリアンだとか居酒屋でアルバイトをしているのが大衆を占めている。
皆さんは”バー”と聞いてどんな印象をもちますか?
怪しい、怖い、敷居が高い、マスターはやくざ?
こういった印象の方もいれば
大人の場所、紳士、高級なお酒が飲める
と思う方もいるのだろう、しかし僕の周りの印象は悪い方だ。
僕自身大学に入学した際にバーで働くなんて思ってもいなかったし、ましてや第一印象なんてやくざが絡んでそうとまで思っていた。しかし今はバーで週4程アルバイトをしている。
なぜ働こうと思ったのかを皆さんに話そうと思います。
”周りとは違うことをしたい”
僕の周りにはお洒落なイタリアンのお店だったり、居酒屋やコンビニ、家庭教師や塾講師をやっている人が多かった。僕自身大学一年生の頃からコンビニでアルバイトをしていた。商品を陳列し、レジを打ち、店内清掃をする。みなさんが想像するような仕事内容だ。言ってしまえばそれだけである。シフトの時間はずっと繰り返し。シフトが終われば家に帰り、課題をして寝る。
ある日いつものように仕事を終えて家に帰っている途中、ふと思った。
あれ?つまんなくね?
理不尽なクレームに頭を下げ、仕事中に話す人といえばもう一つのレジで堂々と佇んでいるベテランのおばちゃんだ。僕が想像した大学生のアルバイトといえば、お洒落なカフェで綺麗なお姉さんと仕事をこなし、時にはその人と恋をするみたいなものだ。
あまりにも今は理想と現実が乖離している。よし、違うことに挑戦してみよう。
その次の日、僕は店長に辞めることを告げた。
”自分の強みを活かせる場所を”
コンビニをやめたとは言え、別にしたい事は無かった。ただ「人とは違うことをしたい」と思ってはいた。確かにカフェでアルバイトしようとも思ったが何かが違う。かといって何だろう。周りの人に興味を持ってもらえるような仕事かつ自分の強みを活かしたかった。
こんなどこにでもいる大学生だが、僕には人には負けない強みがあった。
「英語を話せる」
何を隠そう僕は中学生の頃にアメリカのカルフォルニアに留学していた。大学に入ってからも欠かさず毎日英語の学習だけは力を入れて取り組んだ。そのかいあって得意教科は英語だし、日常会話には何ら困らないのだ。
「人一倍コミュニケーション能力がある」
僕の家は転勤族だったので、20年間生きてきたが8回ほど引っ越しを経験してきた。このことにより、僕はだれとでも話を広げられる自身があるし、全く人見知りをしなくなったのだ。ありがたいことである。
「身長」
遺伝子の影響もあり僕の身長は185センチある。ここでイラついた方、パソコンを閉じる前にいったん深呼吸をしましょう。これのどこが強みかというとただの見栄えである。
”行きついた先は”
そんなこんなでアルバイトを探していた。英語を活かせる家庭教師は人と被る。見栄えで勝負したカフェも人と被る。どうしたものか。
ここで皆さん思いだして頂きたい。そう。僕が住んでいるのは大都会なのだ。それゆえ、ビジネス街や観光地が所狭しと並んでいる。出張に来るサラリーマン、国内外問わず沢山の観光客。そこで僕にアルバイトの神様が下りてきたのだ。きっと彼らは夜の街に繰り出るだろう。と地元のお酒や日本でしか飲めないお酒を飲む人もいるだろう
”バー”という場所
気づいたら僕は履歴書を持って面接を受けていた。
英語が話せる、人といろんなお話ができる。何よりいろんな出会いがあるのだろう。と
面接も無事終わり雇ってもらえることになった。
これからこのブログでは、お客様から聞いたいろんなお話を紹介します。パソコンの前にいるだけでも程よく酔えるようなそんなお話を。